昨年度より引き続き、千葉県教職員組合夷隅支部で支部長を務めます、国吉中分会の井桁剛志です。日頃より、組合活動へのご協力をいただいていることに、紙面をお借りして感謝申し上げます。

昨年度、支部では、夷隅郡市内全小中学校にエアコンが設置されました。また、部活動指導員やスクールサポートスタッフが導入されるなど、各市町による職員の増員が進んでいます。これは、組合員のみなさまの要望を受け、各市町の教育委員会と交渉を進めてきた成果です。また、県教委との交渉では、給与等の待遇の改善や研修・調査の削減等の成果が得られました。交渉には「数」が重要です。支部から届く多くの「声」によって、交渉を優位に進めることができ、それらが成果につながっています。

　みなさまには今年度も今までと同様のご協力をお願いしたいところではありますが、今は「コロナ禍」と呼ばれるほどの、まさに災いが猛威を振るっています。支部総務では今年度の支部の活動をどのように進めるか検討を重ね、４月の執行委員会と支部委員会を書面開催にて実施しました。また、５月９日に予定していた支部定期大会は、事前にみなさまから細則の改定を承認いただき、定期大会自体を書面にて開催する運びとなりました。学校現場では通常の業務すらままならない状況にありますが、今後もご意見等をいただき、できるだけ形態を工夫しながら、組合活動を維持していきたいと考えています。

　さて、３月から始まった感染症への対応は未だ終わりが見えません。このような状況下で子どもたちの学習は当然ながら、これからの新たな課題やそれらに対応する私たちの働き方がどのようになるか、ますます不安が募ります。新学習指導要領や人事評価、働き方改革等、まだまだ課題は山積しています。しかし、今は少しでも組合員のみなさまが安心して生活ができるよう、千教組本部と連携しながら、組合でできることを検討しています。これまで誰も経験したことのない、未曾有の事態に、夷隅の子どもたちと教職員が希望をもって過ごせるようとりくんでまいります。また、みなさまにはお力添えいただければ幸いです。

十一月二日、第六十九次千葉県教育研究集会が、千葉市の五会場において開催されました。

　平和を守り、真実をつらぬく民主教育の確立と、子どもを中心に据えた教育をめざし、

　　一、子どもを主体とした教育実践をすすめよう。

　　二、教育課程の自主編成をすすめよう。

　　三、職場の教育研究活動を強化しよう。

　　四、地域からの教育改革をすすめよう。

　　五、平和・人権・環境・共生教育の充実をめざそう。

をスローガンに掲げ、討議を深めることができました。

　各分科会では、子どもたちの主体的な学びや生きる力を育むための教育実践が数多く提案されました。活発な意見交換がなされ、参加者にとって、有意義な研究集会となりました。

　夷隅支部からも、正会員、推進委員、司会者、記録者等、たくさんの先生方が参加してくださったことに心から感謝申し上げます。夷隅の教育研究が誇れるもの、それは支部としての団結力と地域を愛し、その特性を教育活動に積極的に取り入れようとするとりくみです。この、人と歴史のつながりの強さはどの支部にも勝るものと確信しております。どの提案も「すべてはこどもたちのために」の理念のもと、緻密な研究で、すばらしい成果が見えるものでした。その中でも、高い評価を得た先生方が日教組第六十九次教育研究全国集会の提案者として選ばれました。

このように、夷隅の研究実践が認められたことは、先生方の日頃からの授業研究の成果と各部会の協力体制の充実の表れと言えます。これまで培ってきた夷隅の教育のよさがはっきりと形となってつながっています。

　このようなすばらしい研究活動をすすめてくださった先生方に心より感謝申し上げます。

　１月２４日～２６日に第６９次教育研究全国集会が広島市を会場に行われました。支部からは提案・司会の計５名の先生方が参加されました。日頃の実践の発表とともに，全国各地の先生方の発表も聴くことができました。また，それぞれの分科会では，テーマに沿って活発な討論，議論がすすめられました。ご多用の中，参加された５名の先生方，そして快く送り出してくださった各分会の先生方ご協力いただきありがとうございました。